“北の韋駄天”ハム西川が語る盗塁の奥深さと危険察知のバロメーター
西川が盗塁を試みるときに参考にするのは…
そう話すと、西川は端正な顔に笑みを広げた。呼吸を読むことができない相手がマウンドにいる場合は、走るタイミングを一向につかめないという。それでも走れば、盗塁成功率低下というリスクが生じることになる。
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「盗塁に関しては、ほとんどキャッチャーは考えません。ピッチャーで決まります。盗塁ってピッチャーが少し速いクイックで投げて、キャッチャーの送球が決まれば、だいたいアウトになるものです。クイックが遅くなった、変化球を投げるタイミング、そういうちょっとした隙を狙うしかない。僕は絶対にアウトになりたくないです。なので、そういうタイミングを狙っている。配球も読みますけれど、基本的にはピッチャーのクイック次第ですね」
捕手の送球は盗塁企図の参考材料にはならない。あくまでピッチャーのクイックの技術。西川は自らの哲学をこう説明してくれた。今季はプロ野球11球団の全試合(一部を除く)を放送する「DAZN」のアンバサダーに就任。志士に扮してテレビCMにも登場した。6日のロッテ戦では今季初盗塁も記録。西川の韋駄天ぶりに、今季はこれまで以上の注目が集まることだろう。
「何をするにも構えというものが大事だと思います。ほとんど構えで決まると思うんです。僕と中島(卓也)さんとでも構えは違う。リード幅も違う。もっと細かく言えば走路も、スライディングする場所が手前か奥かとか、いろいろ違うんです。盗塁と一言で言ってもいろいろです。そういう細かいところまで見ることは難しいかもしれませんけれど。そこまで見られたら、盗塁チェックもまた楽しいものになると思います。僕だけじゃなくて、いろいろな選手の構えを見てもらいたいですね」
打撃のみならず、盗塁も構えが全て――。いかに一塁からバッテリーにプレッシャーをかけるか。リード、構え、スライディングの位置という盗塁成功に至るまでの奥深さを、西川は走りでファンに伝えようとしている。
(Full-Count編集部)