大谷翔平はなぜ開幕前は不振だったのか? 米メディアが7つの「?」を検証
日本ハム時代の同僚マーティンは「プレッシャーがかかったときに、本領を発揮する」
6つ目はオープン戦では上げなかった「ギア」の存在。大谷の性格については「プレッシャーがかかったときに、本領を発揮する」と分析。日ハム時代の同僚でレンジャーズのクリス・マーティン投手は「彼がややピンチな状況に陥ったとき、全力を出すのがわかるんだ。それは全くフェアじゃないよ」と証言していたという。オープン戦ではギアを一段上げる状況ではなかったのかもしれない。
最後の7つ目は「打席での重大な修正」だ。キャンプ中は右足を上げながらタイミングを取っていたが、変則フォームのメジャーの投手陣との間合いが合わず。そこで、エリック・ヒンスキー打撃コーチが動き、ノーステップ打法へのシフトを提案したのだ。
ヒンスキー打撃コーチは、取材に対して「打撃練習で右足を地面につけたままで、打球の飛距離を見てみたいと、彼が私に言ってきたんだ。ロサンゼルスでの打撃練習であらゆる場所に何本もホームランを打っていたよ。その後、彼はこう言ったんだ。『これにします』とね」と語っている。キャンプ終了後のドジャースとのオープン戦で大谷はノーステップ打法を初披露。そこから、バットは火を噴いている。
大谷の修正力には同僚も驚嘆しており、イアン・キンズラー内野手は記事の中で「普通はバットの握りを1/4、もしくは1/2インチ(約1.27センチ)変えたら、全くもってやりにくさがあるものだけどね。見ていて驚きだよ」と語っている。19日(同20日)のレッドソックス戦で4打数無安打3三振に終わった大谷は、翌20日のジャイアンツ戦で4打数2安打をマーク。1打席目は低めへのカーブを完璧にとらえてセンター前に運んだ。日々、投球や打撃の結果を踏まえて修正を重ね、向上していく。その姿をチームメートたちは間近で見ている。
エンゼルスは4連敗と失速しているが、その実力を存分に発揮するルーキーとともに、勢いを取り戻したいところだ。
(Full-Count編集部)