ハム上沢がはまった“落とし穴” 見つけた課題は今後の財産に
吉井コーチ「あれでは長いイニングは持たない」
吉井理人投手コーチも変化球中心でゲームに入っていったことを苦しい投球になった要因と見ている。「あれでは長いイニングは持たない。ブルペンでは真っすぐを一番多く投げるし、フォームのバランスをチェックするのも真っすぐ。変化球のうまい上沢でも、ああいう風になってしまうこともある」と話す。
もう一つの落とし穴は、リクエスト制度による待ち時間だった。3回1死一塁、牽制で一走を刺したが、リクエストで検証の後、判定はセーフに覆った。3回無死一、二塁では山崎のバントを清水優心捕手が素早く三塁へ送り、さらにレアード内野手が一塁へ送球して併殺が完成したかに見えたが、リクエストで検証の結果、一塁はセーフに。いずれも失点につながった。
「確かに、ちょっと嫌な“間”がありましたね。でも、きちんと採用されたルールなので、対応しなければいけないです」と上沢は話した。
試合後、バッテリー間で問題点をきちんと整理した。清水は「直さんに勝ちがついて良かった。いろいろ話して、反省点があったので、次はそれをしっかり生かしたいです」と話した。24歳上沢と21歳清水の若いバッテリーが、勝利の中で見つけた課題は、今後の大きな財産になる。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)