イチロー、3000安打の“同期”プホルスに抱く特別な思い「敵なんだけど同志」
「こういうふうに関係ができあがること、なかなかないでしょうからね。特別ですよ」
この日は、試合前にプホルスの方から近づき、会長付特別補佐に就任したイチローと言葉を交わす場面もあった。イチローは「それは分からないです。(同じドミニカ共和国出身の)カノもいたしね」としつつ、同期の2人が共有する特別な空気について、こう表現した。
「お互いにそういう雰囲気なんだと思います。そういう話を直接したことはないけど、でも、プホルスがセントルイスからアナハイムに移って、当時はリーグが反対でしたけども、今度は僕がナ・リーグに行って、去年だったかな、マイアミで久しぶりに直接会ったのは。こういうふうに関係ができあがること、なかなかないでしょうからね。特別ですよ」
一方のプホルスも試合後、3000安打達成について「本当に興奮していたよ。でも同時にまだ試合は終わっていない。勝つことに集中する必要があるんだ」と話した上で、試合前に談笑したイチローについては「彼は、残念だけどダグアウトにいることができないんだ。『もし達成できたらおめでとう』と言っていた。明日、彼に会えると思うよ。彼はキャリアは信じられないほど素晴らしい」と改めて敬意を表した。
1度も同じチームではプレーしたことがなく、リーグが同じだった期間もわずか。それでも、ともに引退後は有資格1年目での殿堂入りが確実と言われる“同期“のレジェンド2人は強い絆で結ばれている。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)