もう一度やりたかった「野球」― “小さな守護神”武田久の今
選手に伝えたいこと、「会社に貢献していくことは人生としても悪くない」
「お金をもらって野球をやらせてもらうありがたさを感じられたのは、ノンプロだからできたからです。また、一度会社に就職し、将来の安定を捨ててプロに行くというのは、大学からプロに行くのとは違います。プロで生きていく覚悟をもって勝負をかけました」
そう話す武田。一方で社会人野球には、自身のようにプロ入りをつかむ選手もいれば、プロの舞台にたどり着けない選手もいる。武田はそんな選手たちに対し、社会人で長く野球をやることも悪くないと伝えたいという。
「この世界で長くやることも、野球続けることに変わりはない。プロに入っても、30歳くらいでクビになったら収入面でも将来的には追い越されるし、プロで裏方の仕事に残れても、社会人で働いている40、50歳の人の方が(給与を)もらっている。もちろん、プロを目指して欲しい。でも、社会人で終わることも悪いことではないと伝えたいですね。プロに行けなくても、しっかり会社に貢献していくことは、人生としても悪くないと思います」
そして、社会人でプレーしている選手たちには、1年でも長く野球を続けて欲しいとの思いがある。