「ケンケンも練習」!? 西武期待のユーティリティー、21歳が目指す打者像とは
1軍初昇格で見せた明るさ、「雰囲気を変えるために呼ばれたのかもしれないから」
プロ入り初となる1軍昇格を果たした昨年の6月30日は、チームにとって特別な試合だった。2日前の28日に、森慎二投手コーチが急逝。30日からのオリックスとの3連戦では3連敗を喫したが、山田は持ち前の明るさでチームを盛り上げた。
「潮崎2軍監督は『チームがこういう時だけど気にしなくていいから、お前らしくとにかく元気出してやってこい』と送り出してくれました。『おまえ場所間違えてない?』って言われることもあったけど、関係なく声出しました。自分はチームの雰囲気を変えるために呼ばれたのかもしれないから」
その後、7月3日に出場選手登録を抹消され、試合に出場する機会はなかったが、初の1軍昇格を振り返る山田の表情は充実感に満ちていた。そして今、再び1軍の舞台に立ちたいと意気込む。
「お客さんの数にびっくりして『こんな中で野球してるんだ』と思いました。1球1球に『ウォー』ってなるじゃないですか。1軍は空気が違いますね。『ここでプレーしたら楽しいだろうな』と思いました」
「自分ができることは、率が残せるしつこいバッターになること」と話し、日々鍛錬を続ける山田。周囲を明るくする21歳のはつらつとしたプレーを、1軍の舞台で見られる日が楽しみだ。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)