MLB通ドラマー、オカモト“MOBY”タクヤの記者体験リポート(エンゼルス編)

エンゼルス-レンジャーズの試合の様子【写真:オカモト“MOBY”タクヤ】
エンゼルス-レンジャーズの試合の様子【写真:オカモト“MOBY”タクヤ】

試合後はソーシア監督と大谷選手の共同記者会見

 18時に大体ひと段落。19時過ぎの試合開始までのこの時間に、記者の皆さんは食事を取ります。メディア用の食堂があり、サラダバー付きビュッフェ形式の食事を有料ですがリーズナブルな価格で提供してもらえます。15時に球場入りして試合終了まで、いわゆる休憩時間はこのタイミングくらい。ほぼ全てのメディア関係者の皆さんがここで食事を取っていました。

 19時5分、試合開始。スコアを付けながら試合を追います。昨年DAZNでボクと同じタイミングでMLB解説者としてデビューされた作曲家の成瀬英樹さんがiPadにスコアを付けていたことに影響され、ボクもそのスタイルを今回から踏襲。周りの記者の方々に「それいいね!」と評判も上々でした。試合はプホルスやキンズラーにホームランが飛び出し、大谷選手も得点には絡まなかったものの二塁打を放ち、エンゼルスがレンジャーズに6-0と完封勝利。若干21歳のルーキー、ハイメ・バリアが6回無失点の好投で早くも5勝目(1敗)。ただ試合終了時にレンジャーズのオドーアがエンゼルス遊撃アンドレルトン・シモンズに足を向けてスライディングをしたことで一悶着あり、翌日以降に不穏な空気を残す結末となりました。レンジャーズの先発、そして現役最年長選手であるバートロ・コロンは3回6失点。拝めただけでも貴重ですが、残念な結果となりました。

 21時45分に試合が終了してからおよそ15分後、ソーシア監督の共同記者会見です。バリアの好投、スライダーが切れていたことを褒め称えつつ、記者の質問に丁寧に受け答え、5分ほどで終了。ソーシア監督と入れ替わるように、今度は大谷選手の共同記者会見がスタート。初めての時差が伴う長距離遠征に関しては「(西海岸から東海岸へ)行く時の方が肉体的に若干キツかったけど、帰ってくる時は問題なかった」、3度目となるコロンとの対戦に関しては「コントロールのいい投手なので、今日は打ち急がず際どい球を見極め、自分の方にいい流れが来て、いい結果が出た」、14打席ぶりのヒットに関しては「四球を取れているので、久々のヒットとは感じなかった」、オールスターに関しては「先のこと過ぎてイメージできていない。1日1日しっかり積み重ねていくだけ」と、どの質問にも丁寧に答えていました。あの年齢でこの落ち着きっぷり。尊敬の念しか浮かびませんでしたよね……。7分ほどで終了し、これにて全て終了! かと思いきや、記者の皆さんはここからがまた勝負なのです。試合速報、記者会見の内容などをまとめた記事を入稿し、全てが終わったのが試合終了から1時間後の22時45分頃。ボクは何度も時差ボケによる睡魔に襲われたものの、どうにか堕ちることなく全て見届け、23時過ぎにホテルへ無事帰還しました。

 何しろ「記者」という仕事は激務であること、そして英語力がなければ何も開かれない、ということを痛感したMLB記者デビュー戦でした。ホテルの部屋でビールを浴びるように2本飲んで就寝です。

●プロフィール
オカモト“MOBY”タクヤ(SCOOBIE DO)
“LIVE CHAMP”の異名を持つロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー兼マネージャー。ドラマーとして様々なアーティストのレコーディングに参加。また動画配信サービス「DAZN」でのMLB解説を始め、野球と音楽がテーマのラジオ番組・FMおだわら「NO BASEBALL, NO LIFE.」ではMCを担当。DJ、MLB関連のコラム、酒場コラムやラーメンコラムの執筆、クイズ作家、香港政府観光局公認「超級香港迷(=スーパー香港マニア)」。

http://www.scoobie-do.com/
Twitter: @moby_scoobie_do
Instagram: @moby_scoobiedo

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