MLB通ドラマー、オカモト“MOBY”タクヤの記者体験リポート(Dバックス編その1)
メジャー初の回またぎ登板も動じぬ平野投手に感心
19時10分、プレーボール。本日の主役ともいえる主砲ゴールドシュミットが初回にソロホームランを放ち先制……まさに“ポール・ソロ”! その勢いに乗ったダイヤモンドバックスは小刻みに点を重ねます。先発エースのザック・グリンキーは6回2/3を7安打1失点6奪三振に抑える好投。そのグリンキーの後を任されたのは……ヨシ・ヒラノ! チェイスフィールドに爆音で流れる『中盤戦』を一身に浴びながら颯爽と登場です。
7回2死一、二塁とピンチを背負いながらの登板となりましたが、マーリンズの1番打者で、私MOBY的には元シカゴ・カブスの選手として気が置けない内野手スターリン・カストロをショートゴロに仕留める見事なピッチング! 平野投手はアメリカに来てから初めてのイニングまたぎとなる8回にも登板。先頭打者のJ.T.リアルミュートにファウルで粘られた後の8球目をしぶとくレフト前に運ばれ、ここでお役ご免。その後を”ザ・シェリフ(=保安官)”ことアンドリュー・チェイフィンがキッチリ抑え、平野投手はこれで12試合連続無失点を記録。結局、試合はダイヤモンドバックスが6-1とマーリンズに快勝しました。
試合終了後はダイヤモンドバックスのトーリ・ロブロ監督の合同記者会見へ。「ザック(・グリンキー)は素晴らしいピッチングだった」「そして今日は良いいタイミングでクラッチヒットが出た。まずは初回、ポール(・ゴールドシュミット)のソロ……」と話したところで、場内からクスクス笑い。ポール・ソロが実現しちゃいましたから(笑)。
監督はさらに「最近は選手各自がやるべきことに向けて準備し、実行することができている」と称賛。5月20日以来となる地区首位に立ったことに関しては「確かにそうなんだけど、選手たちはそのことに関しては特に気にしてない」と述べました。
終了後はクラブハウスへ戻り、ゴールドシュミットやグリンキーの囲み取材などがありつつ、平野投手の囲み取材もスタート。アメリカでは初のイニングまたぎになったことには「日本でも経験があるので特には気にならなかった。ランナーを残して降板してしまったのは残念だけど、その前に自分はキッチリ抑えたのと、自分の後もみんなが抑えてくれて勝ったので良かったです」と、どんな形であれチームが勝ったことを最優先させていました。そして「チームの方針や指示に従って投げているだけ。登板間隔やタイミングは全てチームに任せている」「初対戦のバッターが続くので、シーズン開始から2か月経っても常に新鮮な感じで投げている」「自分が成長しているかどうかを判断するのはシーズンが終わってから。今は次の試合に勝つことのみしか考えてない」とも語ってくれました。
22時半に一段落したものの、記者の皆さんはここから記事を書いたり、まだ試合中だったエンゼルス大谷選手の結果を注視するとのこと。頭が上がりません……。結局チェイスフィールドを出てホテルに戻ったのは24時。アリゾナの地ビールを浴びるように飲んだ後、ボクは何時の間にか床に伏せていました……。
●プロフィール
オカモト“MOBY”タクヤ(SCOOBIE DO)
“LIVE CHAMP”の異名を持つロックバンド、SCOOBIE DOのドラマー兼マネージャー。ドラマーとして様々なアーティストのレコーディングに参加。また動画配信サービス「DAZN」でのMLB解説を始め、野球と音楽がテーマのラジオ番組・FMおだわら「NO BASEBALL, NO LIFE.」ではMCを担当。DJ、MLB関連のコラム、酒場コラムやラーメンコラムの執筆、クイズ作家、香港政府観光局公認「超級香港迷(=スーパー香港マニア)」。
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