交流戦リーグ勝率1位のオリックスが目指す頂 戦国パを勝ち抜くために

オリックス・福田周平【写真:荒川祐史】
オリックス・福田周平【写真:荒川祐史】

球団生え抜きでメジャー、マイナーを経験した田口壮2軍監督

 現在、2軍監督を務めるのは田口壮。アメリカではメジャーのみでなくマイナー暮らしも長く、育成組織を任せるにはもってこいの人物だった。監督3年目を迎えチームの現状を「球団も本腰を入れてくれている。国内では有数のファーム施設ではないでしょうか。素材もいるので、あとはしっかりと鍛え上げること。舞洲は周囲に何もないから練習にも打ち込める。でも、フェスなどのイベントも多く、意外と人が集まる場所。だから多くの人たちに常に見られながら鍛えられるいい環境です」と語った。

 これ以上にない練習環境に感謝しながらも「2軍が1チームというのがちょっとシンドイ。調整が主の3Aクラスと技術アップのルーキークラスが同じチームですからね。そこはチーム事情もあるし、これから考えていかないといけない部分でもありますね」と今後の課題も口にしている。

 ファームで鍛え上げられた選手たちが、少しずつ1軍でも試合出場し結果を残し始めている。まだ歩みを始めたばかりであるが、その方向性は間違っていないことを証明できている。ファン投票で初のオールスター出場を果たす吉田正尚だけではない。鍛え上げられて伸びてきた個性的な選手が数多くいる。

 まずは西野真弘。小柄ながらしつこい打撃と守備力を磨いて1軍に定着しつつある。昨年までの二塁から三塁にコンバートされたが、「打撃はもちろんですが、やはり守備をしっかり考えています。二塁と三塁ではまったく見える景色も打球も異なる。だからグラブも改良しました。三塁はやはり反応が第一というか、とにかく瞬間的に動けるようにしないといけない。ようやく慣れ始めたという段階です」と語る。

 身体能力の高さを生かしたスケールの大きなプレーが持ち味の宗佑磨。積極的な打撃で主に1番を務めることが多いが「まだ結果にはつながっていないので、毎日、必死にやっています。とにかく打撃では強くスイングすることを考えている。プロの投手に負けないようにスイングすることがまずは課題ですね。そればかりを考えています」と、日々の努力を惜しまずレギュラー定着を目指している。

成長著しい期待の若手選手たちにベテラン小谷野も刺激

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