“幕張のアジャ”ついに覚醒! ロッテ井上、あの落合以来の記録へ挑む
和製大砲不在のロッテ、30発打った選手は千葉移転以降ゼロ
井上は今季72試合の出場で打率.280、17本塁打、62打点という数字を残しており、既に本人にとって過去最高のシーズンとなるのは間違いないところ。このままのペースで行けば、強打者の証でもある「30本、100打点」の大台に到達することも決して不可能ではないだろう。
本拠地のZOZOマリンスタジアムが浜風の影響で本塁打が出にくい球場となっていることも手伝い、千葉ロッテは長年にわたって和製大砲不在の状況が続いてきた。20本塁打以上を記録した日本人選手は2013年の井口(現監督=23本)、30本塁打以上となると千葉移転前となる1986年の落合(50本)にまで遡ることとなる。
30歳を目前にした今季、ついに開眼して「春男」を脱却してみせた井上。この勢いのまま年間30本塁打の大台に手を掛け、3度の三冠王に輝いた球史に残る強打者以来、32年ぶりとなる快挙を達成することができるか。日本人離れした軌道のアーチを描く「幕張のアジャ」が、チームにとって待望の和製大砲としての立場を確立する日は、すぐそこまで来ている。