トレードは選手にプラス、マイナス? 経験者が語る“戸惑い”と“学んだこと”
頭は真っ白、「同じ野手だったので、“またなんで?”って…」
翌日、重い足取りで球団事務所に向かった。約5分間の会談だったというが頭は真っ白のままだったという。
「フロントの方と話した内容もほとんど頭に入ってなかった。覚えているのは『今までよくやってくれてありがとう』ぐらいですね。“なんで?”ってそれだけでした(笑)」
球団との話し合いでは相手球団(原さんの場合はオリックス)の交換選手の名前もその場で知らされた。「同じ内野手の山崎浩司さんでしたね。同じ野手だったので、“またなんで?”って(笑)」。
関東球団の西武から関西球団のオリックスに移籍となれば住む場所も変わる。慣れ親しんだ東京から関西での生活は不安もあったという。引っ越し費用などは相手球団から支度金として選手に渡され、それを元手に住居を探した。
「同い年の坂口(現ヤクルト)に頼んで、不動産を教えてもらって。もう野球に専念したかったので坂口と同じマンションが空いていたので、そこに住みました。試合などで関西にはいきますが、住む場所などは全く知らなかったので。僕の場合はオフシーズンでしたが、シーズン中のトレードは大変だと思いますね」