オリックスが宮崎で初のホーム試合 変わりゆくプロ野球キャンプのメッカ
巨人、広島、近鉄からソフトバンク、さらに西武、オリックスへ
宮崎県の野球事情に地殻変動あり。「宮崎=巨人」のイメージが変わりつつある。その中心にいるにはオリックス。8月28日、宮崎で初となるホーム試合が開催された。
プロからアマまで野球熱の高まりをみせる宮崎。1959年から宮崎で行ってきた巨人宮崎キャンプの様子は、2月、球春至来の風物詩とも言えた。当然、宮崎の多くの住民が巨人ファンと言っても過言ではないほど。選手が揃って参拝する宮崎神宮や宿舎裏の青島神社。長嶋茂雄氏が好んだうどん店など、ファンにとって絶好のスポットも多い。
宮崎県延岡市出身で、千葉ロッテのエースとして活躍した黒木知宏氏が、故郷での少年時代を思い起こしてくれた。
「やっぱり子供の頃は巨人でしたね。あとは日南の広島と日向の近鉄。宮崎でのプロ野球といえばこの3チームの印象が強い。キャンプ期間中はテレビなどでいつも取り上げられていたので、子供達にとっての影響は大きかった。以前からプロにも多くの選手を出している。青木宣親(ヤクルト)のようにメジャーリーガーもいる。それに最近は高校野球でも結果が少しずつ出始めている。宮崎の野球は少しずつ進歩しているし、可能性はまだまだある。梅雨時期以外は雨も少ないので野球をやりやすい環境でもあると思います。でも九州で唯一、高校野球の全国制覇をしていないんですよね」
黒木氏や青木、そして巨人だけでなく現在ソフトバンクで活躍する武田翔太や寺原隼人など、多くのプロ選手を輩出している。また記憶に新しい2013年夏の高校野球では延岡学園が準優勝。加えて、日本一の称号を獲得した地元・宮崎牛を用いたグローブ「和牛JB」ブランドも登場するなど、野球熱が高まりを見せている。また宮崎市の鹿児島よりにある日南市では、現在大人気の古豪・広島とパ・リーグの強豪・西武もキャンプを行う。