オリックスが宮崎で初のホーム試合 変わりゆくプロ野球キャンプのメッカ
大きく勢力図が変化した宮崎のキャンプ、ホークスが入り巨人は沖縄へ
プロの状況が変化の兆しを見せ始めたのは2003年。ソフトバンクが同じ宮崎市内の生目の杜運動公園内でキャンプを張るようになった。豊富な資金力と地元・福岡の熱いサポートを受け、強豪チームに成長。同じ九州の球団ということで、右肩上がりにファンも増え続ける。日によっては巨人キャンプよりも多くの観客動員を記録するまでになった。
時を同じくして11年から巨人は、宮崎と沖縄の2箇所でキャンプをおこなうようになった。実は沖縄でキャンプを張る球団が増えたのには理由がある。2020年東京五輪での各国キャンプ誘致への沖縄PR。そして北部特別振興事業費の存在だ。これは1999年に米軍普天間代替基地の受け入れを名護市が認めた代わりに、北部12自治体に合計1000億円の国費が公共費として流入するというもの。これによって施設が充実、多くの球団が沖縄にキャンプ地を移転させた。
当然、危機感を強めた宮崎は老朽化の進んでいた既存施設などの改修、新規建設などを計画。清武総合運動公園(SOKKENスタジアム)もその1つで、メイン球場や室内練習場などの大改修を提案した。その思いが実を結び、オリックスは15年、22年間キャンプを行った宮古島から宮崎へ移転した。