打者は柳田、投手は二木…セイバー目線で選出する8月パ月間MVP
8月はソフトバンクが快進撃、日本ハムは投手が苦戦
ソフトバンクが急激な追い上げをはじめ、上位3チームによる優勝争いが混沌とした状況になってきたパ・リーグ。一方で、クライマックスシリーズ進出争いは鎮火しそうですが、8月のチーム成績は以下の通りでした。
ソフトバンク 18勝6敗
OPS.848 本塁打39 防御率3.10
西武 15勝10敗
OPS.783 本塁打40 防御率3.96
オリックス 11勝13敗
OPS.616 本塁打11 防御率3.52
日本ハム 10勝13敗
OPS.741 本塁打24 防御率4.34
ロッテ 9勝14敗
OPS.610 本塁打8 防御率3.70
楽天 8勝15敗
OPS.619 本塁打18 防御率3.38
8月に入り、上位と下位で打撃力に大きな差が生じました。上位3チームのOPSは0.7以上なのに対し、下位3チームは0.7未満。本塁打数も20本以上と以下の壁ができてしまいました。
打線は好調だった日本ハムですが、8月に入り1チームだけ防御率が4点台と投壊状態に。月間QS(※)率が36%と先発投手が6回持たずに降板、もしくは6回投げて自責点4以上と試合を作れない状況が続きました。特に、ソフトバンクとの6試合はQS1回の1勝5敗、西武との6試合ではQS1回の2勝4敗と大きく負け越したことが減速要因となりました。(※クオリティースタート:6回以上を投げて自責3以下)
ソフトバンクは月間チーム打率.291、月間OPS.848と、前半戦の西武を彷彿とさせる打撃力に加え、ローテーションを再編した先発投手陣、そして救援投手陣が防御率3.10と前月の投壊を払拭する活躍を遂げました。
西武は主軸の不調を下位打線がカバーし、さらには8月救援防御率が2.85と12球団1位を記録。ソフトバンクの猛追をかわし、8月末時点で6ゲーム差をつけて首位をキープしています。
それでは、セイバーメトリクスの指標による8月のパ・リーグ月間MVPを選出していきましょう。なお、NPBによる月間MVPの候補選手は以下の通りです。
○打者部門
松田宣浩(ソフトバンク)、デスパイネ(ソフトバンク)、森友哉(西武)、中村剛也(西武)、浅村栄斗(西武)、山川穂高(西武)、吉田正尚(オリックス)
○投手部門
千賀滉大(ソフトバンク)、大竹耕太郎(ソフトバンク)、ヒース(西武)、辛島航(楽天)、ディクソン(オリックス)、山田修義(オリックス)、二木康太(ロッテ)