中日・岩瀬仁紀は「ずっと野球小僧」 元同僚の山崎武司氏が語る鉄腕の凄さ
打者として見た岩瀬の凄さ「いいときは分かっていても打てない投手」
岩瀬は2014年に34試合登板に終わり、50試合連続登板は15年連続で途切れた。そして、2015年は登板なし、2016年は15試合登板……。現役生活はそのまま終わるかと思われたが、昨季は50試合登板で3勝6敗2セーブ26ホールド。今季も47試合に登板した。キャリア晩年での復活を山崎氏は「大したもの」と称える。
「あのときは誰が見ても終わったと思ったよね。球団の計らいもあって、またチャンスをもらったというのも、岩瀬は感謝するべきだと思う。ただ、全ては岩瀬がやってきたキャリアがそうさせたわけだから」
「野球小僧」を全うし、「野球小僧」だからこそ、偉大なキャリアを積み上げられた。「世渡り上手で生きていくタイプじゃないし、岩瀬には野球しかない。それを貫き通した。人に媚びることなく、人と争うこともなく、とにかく自分のことを淡々とやるのが岩瀬のスタイル」。結果として積み上げた登板数、セーブ数はNPB史上最多に。中日に大きく貢献してきた。
「左で抑えをやったのは立派だし、やっぱり彼の持って生まれたスタイルである右バッターへ食い込んでいくボール。あれが彼の一番打てないボールだったから。あとはスライダーかな。いいときは分かっていても打てない投手だった」
山崎氏は、ピッチャーとしての凄さをこう表現する。岩瀬だからこそ築き上げることができた偉大なキャリア。通算1001試合登板、407セーブの金字塔は、この先誰も塗り替えることのできない不滅の記録となるかもしれない。
(Full-Count編集部)