DeNA東は2桁勝利の大活躍、ハム清宮は7発… 2017年12球団ドラ1たちの1年目
ソフトバンクの吉住はドラ1の中でただ1人、2軍でも出場なし
◯西武
齊藤大将(桐蔭学園高→明治大)
1軍:16試合1勝3敗0セーブ1ホールド 16.2回 防御率7.02
2軍:22試合0勝5敗1セーブ 49.2回 防御率4.71
オリックスと競合した田嶋の“外れ1位”で入団。1軍では16試合に投げ、夏場の台所事情が苦しい時にチームの助けとなった。7月29日のロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初勝利をマーク。10月6日のソフトバンク戦ではプロ初先発を果たした。左サイド気味の変則左腕だが、制球には課題が残る。そこを克服すれば、先発、中継ぎ問わず、面白い存在になれる。
◯ソフトバンク
吉住晴斗(鶴岡東高)
1軍:出場なし
2軍:出場なし
清宮、安田、馬場と立て続けに競合し、抽選はまさかの3連敗。“外れ外れ外れ1位”で将来性重視の指名となった。高卒新人には徹底した体作りを課す球団方針もあり、今季の12球団ドラ1ルーキーでただ1人、1軍どころか2軍での出場もなかった。3軍で23試合に投げているものの、まだまだ育成段階。3年後、5年後の台頭を期待したい。
◯日本ハム
清宮幸太郎(早実)
1軍:53試合160打数32安打7本塁打18打点 .200 出塁率.283
2軍:45試合160打数39安打17本塁打42打点 .244 出塁率.324
ロッテ、ヤクルト、日本ハム、巨人、楽天、阪神、ソフトバンクの7球団が競合した高校通算111本塁打の大砲。抽選の末に、日本ハムに入団した。オープン戦期間中に限局性腹膜炎を発症して入院し、開幕1軍はならず。5月2日の楽天戦(札幌D)で先発で1軍デビューすると、いきなり安打。5月9日のオリックス戦(京セラD)ではプロ初本塁打を放つなど、デビューから7試合連続安打の新記録を作った。ただ、プロの壁は高く、1年目は7本塁打を放つも、打率.200に終わった。
◯オリックス
田嶋大樹(佐野日大高→JR東日本)
1軍:12試合6勝3敗0セーブ0ホールド 68.2回 防御率4.06
2軍:1試合0勝0敗0セーブ 3回 防御率0.00
西武との競合の末に、オリックスに入団。即戦力の前評判通り、開幕ローテ入りを果たすと、3月31日のソフトバンク戦でプロ初登板初先発初勝利。その後も順調に勝ち星を増やして12試合で6勝をマークし、新人王の最有力候補に名前が挙がっていた。だが、左肘の張りなどで登録を抹消され、その後は今季の1軍登板はなかった。その能力は申し分なかっただけに、来季は大黒柱としての活躍が期待される。
◯ロッテ
安田尚憲(履正社高)
1軍:17試合53打数8安打1本塁打7打点 .151 出塁率.250
2軍:106試合398打数108安打12本塁打67打点 .271 出塁率.322
清宮の“外れ1位”でロッテ、阪神、ソフトバンクが競合し、抽選の末にロッテ入り。育成のためにファームで順調に出場機会を重ね、イースタン・リーグで106試合に出場し、12本塁打を放った。8月10日のオリックス戦で1軍デビュー。10月2日のソフトバンク戦では待望のプロ初アーチを放った。来季以降、ロッテ打線の中核を担うべき存在だ。
◯楽天
近藤弘樹(岡山商科大)
1軍:9試合0勝2敗0セーブ0ホールド 29回 防御率6.83
2軍:16試合5勝6敗0セーブ 81.1回 防御率3.10
清宮、村上を競合の末の抽選で外し“外れ外れ1位”で楽天入り。6月6日の巨人戦で初登板初先発して1軍デビューを果たしたが、5回途中で降板して敗戦投手に。その後は、リリーフを中心に1軍で9試合に登板したものの、初勝利はならず、防御率6.83だった。来季は1軍の戦力として活躍してもらいたいところだ。
シーズンを通して1軍で活躍したのはDeNAの東だけ。中日の鈴木も53試合に投げているものの、一時、ファームで再調整の期間があった。日本ハム清宮、ロッテ安田、ヤクルト村上という高卒のスラッガー3人は、それぞれプロ初本塁打を放ち、大器の片鱗を見せつけている。彼らが来季以降、どんな活躍を見せてくれるだろうか。
(Full-Count編集部)