ホークスの勝負強さが際立った全6試合 日本シリーズを振り返る

第3戦は先発の好投と打線の奮起、最後までもつれた乱戦を制してタイに

 ヤフオクドームに帰ってきたソフトバンク。シリーズ初勝利を懸けた先発マウンドには、ミランダが上がる。被安打7与四球2と決して本調子ではなかったが、要所を締めるピッチングで6回途中3失点と何とか試合を作った。

 打線は4回に2点を先制し、5回に1点を返された直後にも2点を追加。さらに6回に2点を返されて再び1点差に詰め寄られるものの、その裏には一挙4得点。7回にも高谷のソロで追加点を挙げ、6点の大量リードを持って試合終盤を迎える。

 それでも、工藤監督は慎重を期して小刻みな継投策をとり、8回に加治屋をマウンドに送る。しかし、この選択がまさかの大誤算。鈴木にソロ弾を浴びると、あっという間に満塁のピンチを招き、何と安部に満塁被弾。この回で一気に5点を返され、スコアは一気に1点差となってしまった。

 1点というわずかなリードで迎えた9回、守護神の森がマウンドに。2死一、三塁と一打同点のピンチを招いたものの、しっかり試合を締めくくり、チームは今シリーズ初勝利を手にした。両チーム計28安打17得点の乱打戦となったが、先発のミランダの粘りの投球と、2試合で3得点だった打線の奮起が、白星につながったと言えるだろう。

 勝敗を1勝1敗1分のタイに戻したソフトバンク。第4戦の先発は、故障からの復帰後、好投を続けていた東浜だった。東浜は初回に丸選手に二塁打を浴びたものの、守備陣の見事な中継プレーにより無失点で切り抜ける。これで流れに乗り、5回までを鈴木のソロ弾のみに抑え、5回1失点と先発の役目をきっちりと果たした。

 打線は、絶不調だった上林に飛び出した待望の一発で先制に成功し、続く4回にもデスパイネのソロで追加点を挙げる。6回には好機で代打起用された長谷川勇が初球をタイムリーとし、仕事を完遂。計4得点を奪って、試合の主導権をがっちりと握った。

 6回からは中継ぎ陣が完ぺきな無安打無失点リレーをつないで、ゲームセット。投打に安定した試合運びを見せたソフトバンクが、日本一に向けて一歩リードした。

5戦目は継投の誤算を打線が救う。最後は頼れる4番がサヨナラ弾

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