台湾遠征でロッテ井口監督があえて試した3連投 指名された投手とその狙い
「3日間、全力。自分のスタイルを見つめ直すキッカケにも」
「3日連続で投げる。3日間共に全力で投げてどうなるか、本人がどう感じるかを見たかった。1日目と2日目と3日目での違いも含めてね。なかなか3連投はないのでいい経験になる。3日間、全力。自分のスタイルを見つめ直すキッカケにもと思う」
プロ2年目の酒居は今季、15試合に登板して2勝6敗で防御率5.59。井口監督はポテンシャルの高さを評価して、結果が出なくても我慢して先発で使い続けた。しかし、満足いく成績を挙げることなくシーズン終了を迎えた。
もがき苦しみ続ける右腕に、この台湾での3連戦であえて最後を3試合ともに任せた。それは中途半端な形では駄目。だから3試合連続の3連投という形となった。試合後、本人も「自分のピッチングを見つめ直すことができた。発見がありました。またここからの期間で生かしていきたい」と充実した表情を見せた。
何か良い方向へと進むキッカケになってほしいと願っての起用。来季への可能性も検証できた。井口監督はこの台湾での3連戦でさまざまな種を撒き、色々な可能性と向き合った。4泊5日の短い遠征を終え、12日に帰国するや再び秋季キャンプ地の千葉県鴨川に戻り、鍛錬の日々に明け暮れる。
新しいシーズンに向けての備えに余念はない。2018年の悔しさを晴らすためにこれからも多くの仕掛けを行い、動き続ける。それはマリーンズにどのような変化をもたらし、どういう結果を生むのだろうか。新たなシーズンが待ち遠しくなる台湾、最後の夜となった。
(マリーンズ球団広報 梶原紀章)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)