反則、流血、永久追放? そして一生の思い出も…「パ・リーグファン感事件簿」
日本ハムでは、2015年に武田勝氏がミラクル起こす
○プロの投手でもストラックアウトは難しい?
2015年の日本ハムのファン感謝デーで行われたストラックアウトは、多くの主力投手が挑戦したにもかかわらず、緊張のせいか次々と的を外してしまう。そんな中で清水捕手は、キャッチャーながら2球で2枚を抜き、プロの投手をあっさりと上回る。淺間外野手と高濱内野手も、投手顔負けの球速でそれぞれ1枚を抜き、優れた投球センスをファンに披露した。
石川直投手と鍵谷投手が2球とも失敗すると、最後はサメの眼鏡をかけた武田勝氏が、球をフレームに当てた勢いで一気に3枚落とすミラクルを起こす。単純なゲームながら、最後まで見応えのある興味深い一戦となった。
○似顔絵対決でまさかの本人登場
吉村外野手、江川外野手、李杜軒内野手の3人が2014年、内川内野手をモチーフにした「ウッチーくん」の似顔絵で対決。なかなかの腕前を見せた李、内川の特長を捉えようとしていた江川に対し、吉村が書いた幽霊のような絵は明らかに悪ふざけ。そして、似顔絵の完成後にサプライズゲストとして「本人登場」という展開となった。
壇上に上がった内川は、開口一番「ちゃんと描け!」と吉村にクレーム。他の2選手に対しては「トゥーシェン、よく頑張った」、「エガちゃん、なんかちょっと似てるけど……」と言葉をかけつつも、吉村には「誰が芸術の秋やねん」といじりを継続。吉村も「ウッチーの叫び」と返すユーモアを見せ、会場は笑いに包まれた。
しかし、この対決で1位に輝いたのは吉村。これに内川は「何を争うか観点が変わってくると思います」、「面白い発想を持った奴が勝つみたいになるけど大丈夫?」とクレームをつけたものの、最後は審査員の意思を尊重して笑顔を見せていた。
○綱引き対決の後で「一生の思い出」サプライズ
日本ハムの2015年のファン感謝デーで行われた綱引き対決は、3選手とファン1名が四方に分かれて綱引きし、後ろのチアリーダーが持っているBB人形を取ったチームが勝利となる。開始前には大嶋匠氏が「マエケン体操」を行うなど、持ち前のキャラクターで会場を沸かせたが、サプライズがあったのはここからだった。
その大嶋氏の活躍もあって大野捕手(現・中日)が率いるチームが勝利したのだが、このチームに加わっていたファンの男性が、インタビュー中に公開プロポーズを敢行。相手の女性にその場で指輪をはめ、男性は日本ハムの選手たちから胴上げされた。
以上のように、野球以外のスポーツや企画に取り組むからこその珍場面は、これまでも数多く生まれている。今年はこういった印象に残るシーンがいくつ生まれるだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)