イチロー殿堂入りは「議論の余地もない」 米メディア「最初の10年だけで十分」

2010年までの10年間は「異常なほど素晴らしい」「別格の数字」

 その上で、「仮に2011年以降の彼の全打席を省いたとしても、イチローは依然として殿堂入りする選手である」と分析。「2001年の新人王に始まり、10年連続200本安打達成、2004年にはMLBのシーズン最多安打記録となる262安打を放った。最初の10年間で平均224安打を打っており、これは異常なほど素晴らしいことだ。その10年間の合計は別格の数字である。彼はその間、打率.372だった2004年を含め、2度の首位打者を獲った。最初の10年間、彼は打率.303を決して下回ることはなく、決して出塁率.350を下回ることもなかった」。どこを切り取っても、その成績は凄まじい。

 イチローはチャンスに強いことでも知られており、メジャー通算での得点圏打率は.308、満塁での打率は.373を誇る。ただ、これもキャリア終盤でやや数字を落としており、262安打を放った2004年は得点打率.372、満塁での打率は.583と圧倒的だった。

 いかに相手から恐れられていたかは、敬遠四球の多さでも分かる。イチローは2002、04、09年と3度リーグ最多敬遠を記録している。特集ではそのことも紹介しつつ「典型的な強打者ではなかったけれども、イチローはホームランを打つに十分なパワーを備えていて、2005年にはキャリア最高の15本塁打を放ったことからもそれが言える」と長打力を併せ持った選手だったことも特筆。「一流の出塁能力、スピード、そして時折見せる長打力(本塁打)を備えたイチローは、2001年から2010年までメジャーリーグのどの選手よりも完成された選手だった」。全盛期はまさに完璧な打者だったとの評価だ。

 もちろん、10年連続ゴールドグラブ賞に輝いた守備力でもメジャー史に名を残している。1年目の「レーザービーム」で知られるようになった強肩、「エリア51」と呼ばれた広い守備範囲などで絶大な評価を受けた。それだけに、特集では「打席でも外野でも、イチローは10年間、一流の完璧な選手だった。彼の殿堂入りは確保されている」とした上で「彼は19シーズン、私たちの前でプレーしたが、殿堂入りには最初の10年だけで十分だ」と締めくくっている。

 ユニホームを脱いだことで、イチローの輝かしいキャリア、プレーが再び脚光を浴びている。

(Full-Count編集部)

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