「彼を見て育ってきた」―イチローに3000安打目を打たれた男が抱く“誇り”
「子供の頃から彼を見て育ってきた」「彼に3000本安打を打たれる男になれるなんて」
メジャー史に残る名シーン。ここに度々登場することになったラシンには、イチローの打席で悔いと誇りがあるという。
「三塁打を打たれてしまったことにがっかりしている。単打が良かった。彼がヒットを打つことはクールなこと。だが、彼に得点を許したことはクールじゃない」
記事内で、ラシンはこう語っている。イチローは続くジェフ・マシスの適時打で生還。レジェンドに記念の一打を許したことは恥ではない。だが、三塁打となり、失点を許したことは悔しかったという。
当時イチローは42歳。ラシンは29歳だが、2人には10月22日が誕生日という奇縁があった。「子供の頃から彼を見て育ってきたんだ。高校のソファーに座りながら、ね。彼に3000本安打を打たれる男になれるなんて、その一部になれたことはクレイジーだよ」。ラシンは特集でこう回顧。さらに、記事では「イチローに3000本安打を許したことはラシンにとって消すことができない記憶だ。この思い出は偶然の一致ではなく、彼にとっては永遠に意義深く、喜ばしいものだろう」と言及している。
東京ドームで華麗なキャリアに幕を引いたイチロー。海外メディアでいまだにイチローの実績を再評価する報道が相次いでいる中、ハイライトの影で引き立て役になった男にも改めて注目が集まっている。
(Full-Count編集部)