選抜1試合2発は名選手ズラリも…先頭打者弾&サヨナラ弾は明石商・来田が初
選抜のサヨナラ本塁打は21人目
○春の甲子園のサヨナラ本塁打は21人目
1926年 矢島粂安(松本商/高松商戦)
1960年 山口富士雄(高松商/米子東戦)決勝
1963年 吉沢勝(北海/早稲田実戦)逆転
1966年 吹抜賢一(育英/小倉戦)
1973年 長崎誠(横浜/小倉商戦)満塁
1979年 阿部慶二(PL学園/宇都宮商戦)
1980年 伊東昭光(帝京/丸亀商戦)
1984年 菅沢剛(岩倉/大船渡戦)
1986年 篠原史明(宇都宮南/高知戦)
1990年 宮下典明(新田/日大藤沢戦)逆転
1990年 池田幸徳(新田/北陽戦)
1993年 中村光宏(東筑紫学園/三重海星戦)
1998年 五十嵐徹也(日大藤沢/高鍋戦)
2003年 本田将章(智弁和歌山/浦和学院戦)
2004年 高橋勇丞(済美/東北戦)逆転
2004年 藤沢裕志(福岡工大城東/拓大紅陵_戦)
2007年 林裕行(宇部商/日大藤沢戦)
2018年 谷合悠斗(明徳義塾/中央学院)逆転
2018年 原田竜聖(日本航空石川/明徳義塾戦)逆転
2018年 松山隆一(創成館/智弁学園戦)
2019年 来田涼斗(明石商/智辯和歌山戦)2本塁打/先頭打者
春の甲子園は1975年の大会から金属バットになった。それ以後、本塁打記録は飛躍的に伸びている。この中で飛び切りの記録は、2015年の敦賀気比・松本哲幣。優勝候補の大阪桐蔭相手に2打席連続満塁本塁打という破天荒な記録を作った。
2019年の明石商・来田も、それに匹敵する大記録だ。先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を1試合で打ったのは来田が初めてだ。プロ野球でも個人が先頭打者本塁打とサヨナラ本塁打を1試合で打った例は、1993年10月13日・ヤクルト戦での中日のアロンゾ・パウエルの1例しかない。
来田涼斗の記録は、プロ野球よりも試合数が少ない高校野球ではまさに稀有と言えるだろう。
2本塁打、サヨナラ本塁打ともに、のちにプロ野球で活躍した選手の名前も数多くみられる。その両方を同時に記録した来田涼斗は、将来どんな選手に成長するだろうか。
(広尾晃 / Koh Hiroo)