加藤豪将が綴った、イチローへの溢れる思い「人生が変わった」「雲の上の存在」

加藤豪将(左)とイチロー【写真:Getty Images】
加藤豪将(左)とイチロー【写真:Getty Images】

少年時代の“出会い”、合同自主トレなどの思い出と感謝も綴る

 ヤンキース傘下3Aスクラントンに所属する加藤豪将内野手が米メディア「プレーヤーズ・トリビューン」で現役引退したイチローへ感謝の思いを綴っている。

 6歳の時に父親に連れられ、サンディエゴで行われたパドレス・マリナーズ戦を観戦。加藤の両親は共に日本人で、海を渡って米国へやってきた。唯一のアジア人だったイチローに自身を重ね合わせたという。

「彼のパフォーマンス、そして振舞いは、慣れない環境によって悪影響を受けたりはしませんでした。周りとは違うという現実を彼はしっかりと受け止め、自信を持って振舞っていたのです。彼の姿が、僕には勇気の表れだと映りました。そして、その日からイチローさんの虜になりました。時間が許す限り、彼のプレーを見ました。とにかくイチローさんのようになりたかったのです」

 異国で躍動するイチローとの“出会い”は全てがプラスに働いた。幼稚園では日本語しか話せず友達ができなかったが、「イチローさんのプレーを見ることで、僕はクラスメートたちに話しかける勇気をもらったのです」と、仲が良い本当の友達を見つけることができたという。

「イチローさんは僕に、アメリカ社会に溶け込む勇気を与えてくれました。新たな友達を作り、途切れることのない関係を築いてくための勇気です。僕の人生は変わりました」

 野球でも同じだった。現在は188センチ、91キロとガッチリした体格だが、プロ入り前は「野球チームでは一番小柄」だったという。強靭で屈強なメジャーリーガーの中で活躍するイチロー。華奢だった自身は勇気をもらった。打ち方もイチローの影響で左打ちに変えた。

「お疲れ様でした、イチローさん。あなたは雲の上の人です」

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