「去年みたいに悔しい思いはしません」DeNA2年目外野手が明かす必死な思い
ベイスターズジュニアから10年後にDeNA入り「本当に感慨深い」
小学6年生の時、横浜市内の同じ小学校に通っていた松井裕樹(楽天)とベイスターズのジュニアチームでプレーした。それから10年後、ベイスターズにドラフト8位指名され、子供の頃に夢見たプロのユニホームに袖を通し、「本当に感慨深いものがあります」と話すが、そこがゴールではない。かつて、自身が憧れた三浦大輔1軍投手コーチのように、今度は自分が子供たちに夢を与える存在になる。
「プロの世界は、自分の努力次第で超一流までいった選手もたくさんいる。僕も本当に力量があるスター選手ではないので、自分の頑張り次第で1軍で活躍できる選手になれるんだよっていう姿を見せられるように、一生懸命頑張っていきたいと思います」
東北福祉大野球部で主力としてプレーする弟・晃希(3年)からも刺激を受けている。幼い頃から一緒に野球を続けてきただけに、「ちょっとした変化にも気付いて、いい時も悪い時も『こんな感じだよ』って客観的に外から一言入れてくれる」貴重な存在だ。家でバッティング練習をするため、バドミントンの羽根を投げ続けてくれた両親への感謝の気持ちも忘れない。空気抵抗で揺れるバドミントンの羽根をバットに当て続け、定評あるバットコントロールを手に入れた。
今年の目標を「1軍に居続けること」と掲げ、「去年みたいに悔しい思いはしません」と話してから間もなく、5月3日にファーム行きを命じられた。この時感じた悔しさは、おそらく去年の比にならないほど大きかっただろう。その悔しさをエネルギーに変え、1軍再昇格を果たした時には最後までしがみついていられるように、ファームでレベルアップを図りたい。
(佐藤直子 / Naoko Sato)