元DeNA久保康友、7時間半の移動で練習できず4敗目 「限られた環境の中でやる」
前日はバスで7時間半をかけ移動、満足に練習ができないまま当日を迎える
またも味方の守備の乱れに足を引っ張られた。1-0で迎えた2回、味方のまずい守備で安打となった走者を置き、2ランを浴びて逆転を許すと、3回にも適時打で1失点。さらに4回には、味方の失策や、打ち取った当たりがヒットになるなどし、4失点。球数が100球を超え、次回が中4日での登板となることもあり、5回途中での降板となった。
3四球、2死球と、持ち味の制球力も陰を潜めた。奪った三振は4。レオンはチーム打率こそ南地区2位、南北合わせても5位となる.317と打力はあるが、守備範囲の狭い選手が多いため、投手陣は野手の守備に足を引っ張られることが多く、日本では打ち取った当たりでも、メキシコではヒットになることもしばしば。
メキシカンリーグは日本のプロ野球よりもストライクゾーンが広いと言われるが、この日は勝負球がことごとくボールになるなど、判定にも泣いた。ドゥランゴはレオンよりも約100メートル高い標高約1900メートル。気圧は海抜0メートルの約2割減と言われており、空気抵抗が少ない分、打球の飛距離も伸びた。
移動日となった前日20日(同21日)にはレオンからバスで約7時間半かけてドゥランゴまで移動。到着が夜になったため、キャッチボールなど、予定していた個人練習ができないまま当日を迎えた。久保は「限られた環境の中でやるしかない」と話していたが、前回、5月4日のレオンでの対戦で見せた今季最長9回途中までの快投の再現はならなかった。
それでも投球回58回1/3、66奪三振は南北両リーグ合わせてトップだ。次回登板は26日(同27日)に敵地で行われるレイレロス・デ・アグアスカリエンテス戦。アグアスカリエンテスには日本企業の自動車工場があり、地元在住の日本人らが応援に駆けつける予定で、久保は敵地ながら同胞の声援を背に、今季4勝目を目指す。
(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)