ブレーブス2015年1巡目右腕ソロカの今 地道に積み上げた21歳が米タイ記録
ブレーブスの2018年1巡目スチュワートはソフトバンク入り
ブレーブスの21歳の先発右腕、マイク・ソロカ投手が、今季12試合登板で8勝1敗、防御率2.21の好成績を残している。6月は4試合に登板して3勝無敗。ただ、6回2/3を投げて4失点(自責点3)で今季6勝目(1敗)を挙げた現地6月1日のタイガース戦では、残念なこともあった。
今季初登板から先発して自責点1以下で投げてきた試合が「8」で終わったのだ。地元紙「アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション」によると、ライブボール時代(ボールが飛ぶようになり、スピットボールが禁止された)になった1920年以降では、1980年アスレチックスのマイク・ノリスと2008年レッズのエディンソン・ボルケス(現レンジャーズ)が、シーズン初登板から先発8試合続けて自責点1以下で投げている。もしソロカが1日のタイガース戦で自責点1以下だったら、最多に躍り出るところだった。ちなみにノリスはメジャー6年目の25歳、ボルケスは4年目の24歳であった。
21歳以下に限定すると、1981年にドジャースのフェルナンド・バレンズエラがシーズン初登板から7試合連続で自責点1以下だったことがある。8試合目のエクスポズ(現ナショナルズ)戦で2失点(自責点2)完投勝ち。9試合目のフィリーズ戦では7回4失点(自責点4)で敗戦投手になっている。もっともバレンズエラは自責点1以下だった7試合はすべて9回を投げての勝利。うち5試合が完封勝ちであった。とてつもないこの活躍は、まだメジャーリーグが今ほど身近でなかった日本でも話題になっていた。今季のソロカの快投は、そのことを思い出させてくれた。
ソロカは1997年8月4日、カナダの内陸アルバータ州カルガリー生まれ。196センチ、102キロという堂々たる体格で、シンカーとスライダーの組み合わせにチェンジアップを交えて打者を翻弄する。5月初旬にソロカに話を聞く機会があった。昨年メジャーに初昇格を果たしたが、右肩痛のため5試合に出場しただけ。今年もスプリングトレーニングで右肩に違和感を覚え、開幕から出遅れた。今季初登板は4月18日であった。その後は、遅れを補って余りある投球内容だ。
「4月からローテーションに入ってメジャーで投げているのはどのような気分ですか?」。これにソロカは「とてもうれしい。昨年はメジャーでデビューできて夢が叶った。今年はメジャーに定着するのが目標だ。ローテーション投手として長くやっていきたい」と、まだあどけない表情で語っていた。