世界一の球団を目指すホークス、影で支える“裏方”の存在【パお仕事名鑑Vol.1】
選手のセカンドキャリアもサポート「心して野球に取り組んでもらえる」
強くても課題はある。今強いからそれでいい、という現状維持の感覚はない。さらに強化の仕事では、こんな意外なことも。
「選手のセカンドキャリアのサポートです。球団やソフトバンクグルーブと連携し、野球を辞めた後の就職のフォローも行います。球団に残る人、グループ会社に就職する人とさまざまです。いずれにしてもホークスに入ってくれれば、安心して野球に取り組んでもらえる。選手のご両親に対しても安心していただけます」
セカンドキャリアも強化の一端というのは興味深い。3軍までを擁するホークスには多くの育成選手も在籍しているが、現実的には1軍に定着して活躍できずに辞めていく選手も多い。厳しい世界。それでも夢に向かって人生の何年かをホークスで燃焼する。その環境を整えること。なるほど、強化というのは幅広い。須山さんは、入社前からここまで仕事が多岐にわたることを把握していたのだろうか?
「していなかったです(笑)。前職でホークスともお付き合いはあったのである程度は知っていたのですが想像以上でした。でも、やらせてもらえることにはポジティブですよ。現在、入社して半年ぐらい。7月から室長代行になって全体を把握してきて、やらなきゃいけないなというところが見えてきました」
IT、データ分析、トラックマンなど新しいシステム、セカンドキャリア、コンディショニング、専門家とのコラボレーション。単語を抜き出しただけでもわかるように、多岐にわたる業務は多岐にわたるスキルが必要だ。これらをどうやって身に着け、磨いてきたのか? もともと須山さんはプロ野球志望で、高校、大学、そして社会人と野球を続けてきた。
「プロではないまでも選手をやっていたことは役立っているとは思います。選手だったら何が欲しいのか、その感覚はあります。でも、それはあまり大きくないかな」