主力打者の左右投手別相性、強力打線の西武は右も左も関係なし パ6球団の数字を分析(前編)

西武の源田は左打者だが、左投手に対して好成績を残す

○西武
対左投手:1235打数 326安打 40本塁打 177打点 打率.264 出塁率.341 OPS.764
対右投手:2898打数 772安打 110本塁打 440打点 打率.266 出塁率.347 OPS.781
合計:4133打数1098安打 150本塁打 617打点 打率.266 出塁率.345 OPS.776

 強力打線を誇り、打率と得点数(647)はリーグトップ。本塁打も同2位と、その破壊力は数字にも表れている。左右別成績がほぼ同じで、得意不得意が偏っていないという点も、打線の安定感の要因だろうか。主力打者の左右別成績は以下の通り。

中村剛也内野手(右打者)
対左投手:109打数 31安打 8本塁打 21打点 打率.284 出塁率.368 OPS.928
対右投手:299打数 87安打 17本塁打 80打点 打率.291 出塁率.368 OPS.890

山川穂高内野手(右打者)
対左投手:122打数 32安打 12本塁打 30打点 打率.262 出塁率.362 OPS.969
対右投手:324打数 80安打 26本塁打 75打点 打率.247 出塁率.368 OPS.887

外崎修汰内野手(右打者)
対左投手:130打数 36安打 4本塁打 26打点 打率.277 出塁率.356 OPS.848
対右投手:320打数 86安打 16本塁打 52打点 打率.269 出塁率.343 OPS.824

森友哉捕手(左打者)
対左投手:106打数 33安打 2本塁打 18打点 打率.311 出塁率.408 OPS.899
対右投手:299打数 104安打 17本塁打 67打点 打率.348 出塁率.427 OPS.1,009

源田壮亮内野手(左打者)
対左投手:150打数 45安打 0本塁打 10打点 打率.300 出塁率.350 OPS.717
対右投手:307打数 82安打 2本塁打 24打点 打率.267 出塁率.317 OPS.675

秋山翔吾外野手(左打者)
対左投手:175打数 51安打 4本塁打 17打点 打率.291 出塁率.380 OPS.797
対右投手:323打数 103安打 14本塁打 35打点 打率.319 出塁率.406 OPS.917

 中村と外崎はやや左投手の方が得意ではあるものの、その差はさほど大きくはない。しかし、それ以外の主力打者は対左と対右で少なからず違いが見られる結果となった。とはいえ、左が苦手な選手と右が苦手な選手の数がどちらかに偏っているということはなく、それぞれの選手が打線において自らの役目を果たしているという面もあるかもしれない。

 森と秋山は左右どちらの投手に対しても.300前後の安定した打率を残しているが、ともに対右の方がより優れた数字を残している。ほか、金子侑外野手(対左打率.208、対右打率.267)と木村文紀外野手(対左打率.169、対右打率.242)も、対右の方が良い数字を記録している。

 逆に、左投手が得意な選手としては山川と源田が挙げられる。源田は1年目の2017年(対左打率.324、対右打率.251)も左打者ながら左腕を打ち込んでいたが、2018年(対左打率.230、対右打率.299)は異なる傾向が出ていた。その意味では、今季は1年目に近い形に戻っている。山川はこれまで右投手を得意とする傾向が強かったが、今季は逆に左腕に対して数字を残している。

 ほかにも岡田雅利捕手(対左打率.310、対右打率.219)、メヒア内野手(対左打率.267、対右打率.164)、栗山巧外野手(対左打率.267、対右打率.237)といったベテランが左腕を得意としていた。こうしてみると、左右それぞれを得意な選手がどちらも一定数揃っており、結果的にチーム全体としてバランスが取れているといえそうだ。

日本ハムは右投手を得意、楽天は相性の差は少ない

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