抜群の選球眼誇るハム近藤が他の打者を圧倒…パ打者の「四球率」ランキングは

四球率の低い選手は、出塁率も…

 最後に、四球率と同様に、規定打席到達者の中から出塁率が少ない順のランキングも見ていきたい。

30 内川聖一(ソフトバンク)出塁率.299 打率.258
29 松田宣浩(ソフトバンク)出塁率.310 打率.265
28 ウィーラー(楽天)出塁率.318 打率.239
27 中村奨吾(ロッテ)出塁率.321 打率.234
26 金子侑司(西武)出塁率.326 打率.251
25 大田泰示(日本ハム)出塁率.328 打率.288
24 栗山巧(西武)出塁率.3325 打率.245
22 レアード(ロッテ)出塁率.3333 打率.245
22 中田翔(日本ハム)出塁率.3333 打率.243
21 源田壮亮(西武)出塁率.335 打率.286

 大田は四球率ランキングで最下位だったが、対象が出塁率になると25位に順位を上げている。四球率で29位だった内川が30位となり、四球率28位だった松田も29位となっている。28位のウィーラー(四球率23位)、27位の中村(四球率21位)も四球率は高くなかったが、四球率は18位の.096だった金子侑と、同15位の.103だったレアードの2人が、出塁率ではやや順位を落としている。

 傾向としては、やはり打率が低い選手が、出塁率に関してもリーグ下位に位置しているケースが多くなっている。これに関しても出塁率が高い選手たちのケースと同様に、出塁率という数字が打率と密接に関係している以上は妥当な結果といえるだろうか。

 しかし、トップ10に入った選手たちの場合とは異なり、四球率では上位10人に入っていた選手が、出塁率のランキングでは下から10人まで落ちる、といったケースは存在しなかった。当然ながら四球率の高さは出塁率にも直結してくるため、四球を多く選んでいる選手は、四球が少ない選手よりもその働きが出塁率に反映されやすくなるということかもしれない。

 走者が塁に出ていなければ、本塁打を打たない限りはチームに点は入らない。四球を多く選べる選手は、それだけチームの得点率向上に貢献しているといえるだろう。打率や本塁打数に比べると取り上げられる機会は決して多くないものの、堅実に塁に出るタイプの選手が打席でどのように投手との駆け引きに勝ち、四球を選んでいるのかにも注目してみてはいかがだろうか。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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