イチロー氏、本拠地セレモニー&英語スピーチに感慨「何が欠けても今日はない」
「やっぱり自分なりに頑張ってきてよかったな」
自作の文章を補足してもらう形で完成したというスピーチ。少しずつ練習はしていたというものの、英語での最終版が完成したのはこの日の午後だったといい、「そこからブツブツ言いながら」頭に入れたという。イチロー氏は「 日本で僕引退しましたから、白いユニホームを着てシアトルのファンの前に出られなかったですから、その姿を見せて最後きっちり形を。僕からこれをお願いすることはできないので、球団からそれをいただいた機会ですから、それに応えたいということですね」と振り返り「チームメートが後ろまでダグアウトから出てきてくれて、人の思いはやっぱりいいなとあらためて思いましたね」と同僚に感謝した。
さらに「何が欠けても今日は多分ない。何だってそうじゃないですか。東京ドームの最後も何が欠けてもあれは起きなかったというふうに考えると、やっぱり自分なりに頑張ってきてよかったなということですよね。それしか何が起こるかわからないですから」としみじみ。最後は、スピーチに冒頭で心配していた菊池が泣いていなかったかを聞かれて「さすがに今日は大丈夫でした」と笑った。
イチローの“思い”を受け取った本拠地はスピーチが終わった後、大きな「イチローコール」に包まれた。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)