支配下→育成→支配下 “不死鳥”のごとく復活を遂げた選手は?
阪神原口は入団4年目から3年間育成契約、今年は大腸癌から復活を遂げる
○原口文仁捕手(阪神)
2009年ドラフト6位で阪神入団も、1軍出場のないまま12年オフに育成選手契約に移行。16年4月末に支配下へ復帰した。この年に1軍デビューを果たし、107試合で打率.299、11本塁打と活躍。捕手ながら優れた打撃成績を残し、オールスターにも出場を果たした。
昨年は代打率.404をマーク。シーズン通算でも82試合で打率.315と活躍したが、今年1月に大腸癌であることを公表した。闘病を経て6月に1軍復帰し、43試合で打率.276と再び活躍を見せる。自身2度目の出場となったオールスターでも2打席連続本塁打を放って復活をアピール。大病を乗り越えて奮闘を続ける姿は、ファンの胸を打った。
育成から支配下に返り咲いた選手は他にもいる。昨年8年に月間最多タイの18試合に登板した山田修義投手(オリックス)は14年にトミー・ジョン手術を受けて育成契約。今季は自己最多の40試合に登板して防御率3.56と、貴重な左のリリーフとして活躍した。
最速158キロ左腕として将来を嘱望されながら、相次ぐ怪我に苦しめられた川原弘之投手(福岡ソフトバンク)は2016年から今年3月末まで育成選手だった。開幕前に4年ぶりに支配下登録され、19試合で防御率2.66。ブレークへの足掛かりをつかんだ。
石橋良太投手(楽天)は2017年オフに支配下から育成契約になったが、昨季途中に支配下に復帰した。今季はリリーフとして開幕から1軍に帯同し、シーズン途中には先発ローテーションの一角に定着。28試合で8勝7敗、防御率3.82と活躍し、チームのAクラス入りに貢献した。
以上のように、支配下登録を外れてもその後に復活した選手は多数いる。このオフも支配下から育成契約に移行する選手はいるだろうが、後に躍進を遂げる選手が数多く出てくることを願いたい。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)