アストロズが世界一に輝いた17年にサイン盗み? 当時所属の投手らが証言
当時所属のファイアーズらが証言「クリーンになってほしいだけ」
アストロズが、球団史上初のワールドシリーズ制覇を達成した2017年に本拠地でサイン盗みを行っていたと、当時所属していた選手たちが米メディアに語った。米国で大きな話題となっている。
「アストロズが2017年に電子的にサインを盗んでいた?MLBで広がる問題の一部」とのタイトルで特集を組んだのは米スポーツメディア「ジ・アスレチック」。当時、アストロズに所属していた現アスレチックスのマイク・ファイアーズ投手らの証言を伝えている。
2019年シーズンの本拠地ゲームでアストロズが外野のカメラを使ってサインを盗んでいたと「ジ・アスレチック」に明かしたのは、当時チームに所属していたファイアーズを含む4人。2017年シーズンの序盤に「少なくとも2人」が始めたという。「球団関係者によると、1人は苦戦していた打者で、以前の所属チームでサイン盗みの恩恵を受けていた。もう1人は助けたいと思っていたコーチであった」と指摘。「彼らはヒューストンでシステムを確立した」とも記されており、ファイアーズが「正しいプレーの仕方じゃない。彼らは勝つためなら何でもしようとしていた」と話したことも紹介している。
記事によると、アストロズは本拠地ミニッツ・メイド・パークのセンターに設置されたカメラで相手捕手のサインを捉え、それがホーム側ダグアウトとクラブハウスのトンネルの壁に設置されたモニターに表示、スタッフと選手は試合中にスクリーンを見てサインの解読を試みていたというのだ。さらに「サインを解読できたら、大きな音、トンネルにあるごみ箱を叩いて伝えた。叩いた時は変化球を示していた」という。
2017年限りでアストロズをFAとなり、タイガース、アスレチックスと渡り歩いているファイアーズは、同メディアの取材に対して「僕はただ試合が少しクリーンになってほしいだけなんだ。これを知らずにプレーして、仕事を失う選手たちもいる。若い選手たちは最初の数イニングに打ち込まれたら降格する。若い選手たちを台無しにしてしまう。知っている選手たちはもっと準備ができている。でも、ほとんどの選手がそうじゃない。だから、僕はチームに伝えたんだ。(2018年に)デトロイトでは多くの若い選手が活躍しようと頑張っていた。彼らを助けたかった。『こうしたことは本当に起こっているんだ。備えておいて』とね」と話している。