5年連続2桁勝利右腕・バウアーが来日! 野球界の未来へロッテ吉井Cらと意見交換も

U-12侍ジャパン監督の仁志敏久氏も登場し自身の経験を語る

 今季、インディアンスとレッズで11勝を挙げたバウアー投手は「ボールの変化量」のマトリックスを見ながら自身の球種について解説。神事努氏の「回転軸」についての質問にも答え、トラッキングデータを自身のプレーに活かしていることを紹介した。セッションの終了後、バウアー投手は、大会に参加していたロッテ吉井理人コーチとも意見交換をしていた。

 シンポジウム2では「普及のカタチ」として、ジャイアンツアカデミーの石田和之氏が未就学児、小学生に対するアカデミーや普及活動について紹介、元日本野球会議の柳俊之氏が、日本野球協議会で導入をめざしているライセンス制度について紹介した。

 シンポジウム3では、秋田県教育庁保健体育課 主任指導主事で高校野球担当の野中仁史氏が甲子園で負け続けてきた秋田県代表を、県の野球界を挙げて強化した経緯について紹介。また前出の柳俊之氏が、北海道野球協議会での野球振興活動について紹介した。

 大会を締めくくる講演2では、「日本と海外での育成」と題し、侍ジャパンU12監督の仁志敏久氏が登壇、自身が経験した米独立リーグやマイナーリーグでの練習、そしてドミニカ共和国の少年野球について紹介。翻って日本で仁志氏が、U12の選手たちをどのように選考しているか、そして選手にどのように接しているかを紹介した。

 仁志氏は「子どもに教えすぎるのは良くない。気づかせるために待つことが大事」「子どもと指導者がべったりくっつくのは危険、一定の距離を取るべき」など、指導法について丁寧に説明した。

 今年も2日間、非常に中身の濃い大会となった。高校球児から指導者、大学の研究者、プロ野球関係者までもが一堂に会し、野球の未来を語り合うこの会の重要性は今後ますます高まるだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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