ハム玉井、倍増以上の4400万円でサイン! 新球「サロマボール」習得へ
ブルペンでの準備でも変化、15球から8、9球に減らし消耗を抑える
さらに、ブルペンでの準備も変えた。球数を15球程度から8、9球に減らして肩、肘の消耗を抑えた。「慣れですかね。でも、公文さんなんか見てると、立ち投げ5球ぐらいで行っちゃう感じなので、まだまだだなと思います」と笑った。
今季は走者を背負った場面を切り抜けて、流れを変える役目も果たした。チーム最多登板で充実感を味わう一方で、来季以降のこともクレバーに見据えている。「今年はたまたまオープナーがありましたけど、来年、上沢(直之)やマルちゃん(マルティネス)が復帰して、イニングを投げられる先発が多くなってきたら、必要ない戦術でもあるのかなとも思うので。いつまでもこの立場にいるわけにはいかないと思っています。中継ぎをやるからには、勝ち(パターン)の方に食い込んでいけるように」と力を込めた。
投球術でも進化を目指す。「今年1年間、シュートやカットで、インコースというところは意識付けできました。アウトコースの球をしっかり投げられれば、来年また強みになるんじゃないかなと思います」と語った。
外角のボールの制球力を磨くと同時に、取り組んでいる新球が速いスライダー。出身地の北海道佐呂間町の名前を取って「サロマボール」と名付けた。「いい感じで投げられているので、実戦で使ってみて良かったら使ってみようかな」と話す。ホタテやカキの養殖で知られるサロマ湖は国内で3番目に大きい湖で、周囲を走る100キロウルトラマラソン開催時には鉄人ランナーが集う。チーム一のタフネス右腕は新球を引き出しに加え、来季もフル回転する。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)