【新春企画】ロッテ井口監督独占インタ・後編 佐々木朗希は焦らず育成「何十年に1人の逸材」
就任3年目の井口監督が胸の内を語る、全3回シリーズの後編
2020年がいよいよ幕を開けた。今年も年明けから大きなスポーツイベントが目白押しとなるが、2月1日にキャンプインする日本プロ野球も大いなる盛り上がりが予想される。近年はソフトバンクの強さが際立つパ・リーグだが、その牙城を崩そうと今シーズンに狙いを定めているチームがある。それが千葉ロッテマリーンズだ。
現役引退直後の2018年から指揮を執る井口資仁監督は、就任1年目に6位から5位、2年目の昨季は5位から4位へとチームを引き上げてきた。就任時に掲げた「常勝軍団を作る」という公約を果たすべく、その土台作りに務めた指揮官は、2020年は「ホップ・ステップ・ジャンプの年にしたい」と、一気に10年ぶりの日本一を狙う。
「Full-Count」では新春特別企画として、井口監督に独占インタビューを行い、その胸の内に迫った。今回は全3回シリーズの後編として、2020年への思いと若手育成について語る。
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――2019年のドラフトでは狙い通りの選手が獲れた?
「そうですね。今回のドラフトは候補に挙がった選手が数として少なかったので、1位を外したらちょっと厳しかったと思います」
――そこで2年連続で競合1位の交渉権を引き当てる黄金の右手「GODHAND」が登場(笑)。
「(笑)まあまあ、前回のくじは残り物だったんで、別に誰が引いても一緒でしたよ。今回はやっぱりプレッシャーはありました。でも、引く前からなんだか『下から2番目で行こうかな』と思って。いろいろやることはやって臨んだ結果です」
――引き当てる秘訣はある?
「秘訣なんかないですよ!(笑) 秘訣があったら宝くじあたってるでしょ」
――2年連続で複数球団が狙う選手を1位指名できることは滅多にない。
「本当に今回の佐々木朗希に関しては、その辺のドラフト1位と全然違う、本当に何十年に1人の逸材。ドラフト前のミーティングから球団一致で『ちょっと格が違う』と言っていました」
――未来に広がる可能性が楽しみな投手。
「去年の8月に高校日本代表と大学生日本代表の試合を見た時、『なんだ、この球!?』ってビックリしましたよ。ただ単にすごいとかじゃなくて、『おい~っ!』と仰天する感じ(笑)。今まで見たことがないような球だったんで、これはすごいな、と。しかも『まだ全力であまり投げたことがない』って言ってあの球ですし、あれだけ右足を上げるのにすごくバランスがいい。身体能力はドラフト候補の中でもNO1だとスカウトもずっと言っていました。大谷(翔平)よりも全然上だという評価だったので、これは取るしかない、となりました」