役割は「家族、兄弟」 バレンティンら助っ人支える鷹通訳の知られざる姿
通訳として最も大事なことはプレーに集中できる「環境を作ってあげること」
青木レオナルド氏は、ベネズエラ人の父と日本人の母の間に生まれ、妻は日本人。1997年までベネズエラに住み、来日すると、アルバイトや営業などの仕事を行っていた。1997年に元広島のエディ・ディアス内野手が日本復帰を望み、その際に各球団にアプローチしたのが青木レオナルド氏だった。
この時にNPB球団との縁ができ、たまたま、ミーティング後にロッテ対ソフトバンク戦を観戦。この時、バックネット裏で隣り合ったMLBのタイガースのスカウト部長に気に入られたのがキッカケとなり、タイガースの日本担当スカウトになった。その後、2010年に楽天、2011年から2013年までDeNAで通訳を務めて、2014年からソフトバンクに入団した。
青木レオナルド氏にとっての「通訳」は「家族というか、兄弟ですね」という。
「日本に来て10か月、11か月、毎日一緒にいるわけですから、ストレス溜める時もあるけど、なるべく溜めないように過ごすことができるように、兄弟の関係だと1番やりやすい。そして成功してほしい、毎年毎年いい数字を残して欲しいというのが目標で、それが彼らの目標でもある。お互い助け合うというのが大事なこと。助け合うことでチームにも貢献できる。気持ち良く打って欲しいし、チームに馴染んで欲しいと思っています」
「気をつけているところは、嘘をつかないこと。選手とせっかく信頼関係を作っても、1個の嘘で信頼関係が崩れるのは良くない、勿体ない。正直に本音で話すというのは1番気をつけているところかな」
3年連続で日本一の座に立っているソフトバンク。その一因として強力な助っ人たちがきっちり結果を残していることも紛れもない事実だ。そこには、この青木レオナルド氏のような通訳が助っ人たちを支えていることを忘れてはいけないだろう。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)