5年ぶりにメジャーの舞台で実現した“筒香VS前田” 全9球に込められた両者の思い
筒香は前田の制球力に脱帽「なかなかこっちの投手ではないようなもの」
全9球の勝負だった。外野飛球2本のプロセスを見れば、筒香はボール球を効果的に配した投球で打ち取られている。前田の“ゾーンを外す”制球力は調整段階でも冴えを見せていた。戦いを終えた筒香は前田の印象をこう表す。
「日本の時と変わらず、制球力はなかなかこっちの投手ではないようなものだなと思いました。(今後対峙する)アメリカの投手でもいると思うので、今日の対戦を参考に次にいろいろつなげていきたいと思っています」
一方で、前田も筒香を警戒する。
「いろんなボールを待ちながら対応しているバッターなので、ピッチャーとしては打ち取るのが難しいし、三振を取るのが難しい。いいバッターだなと思います」
対戦を前にして前田は「純粋に楽しみたい」と言った。しかし、手強い打者と実感するマウンドでその気持ちは変わった。
「全球種を投げながら手の内を少し隠しつつ抑えていける投球をしました。シーズンに入ればまた対戦する機会もあると思うので、気を引き締めて抑えられるようにしたい」
本番でレイズとツインズがぶつかるのは6試合。再戦の暁には駆け引きの糸が絡み合う“味読”に値する勝負になることは想像に難くない。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)