中日開幕ローテを予想 昨季11勝の柳は本拠地開幕、開幕投手大野雄を中5日起用も
助っ人ロメロは左肩の炎症で離脱、梅津は故障で出遅れもドラ3岡野らがアピール
キャンプ当初の想定では、2年目の助っ人左腕エンニー・ロメロも計算に入れていたはず。広島3連戦は「大野雄、山本、ロメロ」、巨人3連戦は「柳、小笠原」と並び、最後の6枠目はベテランの吉見一起、山井大介のいずれか。そんな青写真ができあがりそうでもあったが、ここにきてロメロは左肩の炎症で離脱。チームにとっては痛手だが、若手にとっては大きなチャンスになりそうだ。
「投げている球は一番エグい」と周囲が口をそろえるのは2年目右腕の梅津晃大。ただ、キャンプ終盤に右肘の張りで調整に遅れが生じ、オープン戦初登板となった3月1日の広島戦(ナゴヤドーム)でも1イニング3失点。将来を嘱望される存在なだけに、首脳陣は無理させない可能性はある。その広島戦で存在感を見せたのが新人だ。ドラフト3位右腕の岡野祐一郎(東芝)は2イニングを無失点。加えて、8年目の福谷浩司や昨季の開幕投手を務めた笠原祥太郎らキャンプ2軍だった面々も控えている。
一方で、開幕段階ではローテを6枚揃えないという“奇策”も、日程的には現実味を帯びる。中日は開幕の翌週こそ6連戦(24日から巨人3連戦、27日からDeNA3連戦)だが、それ以降の3週間は6連戦がなく比較的余裕をもって先発陣のやりくりができる。そこで開幕投手の大野雄を中5日で26日の巨人3戦目に回すことができれば、カード初戦で他球団のエース級と当たり続けることも回避できる。さまざまな選択肢がある中で、投手王国の再編に向けた陣容を整えていくことになる。
(小西亮 / Ryo Konishi)