今や剛速球投手じゃない―西武松坂が開幕ローテへ生き残る“道”とは
松坂の開幕ローテ入り有力、西口コーチ「次回好投すれば」
この日、ストレートのMAXは142キロにとどまり、三振は奪えずじまい。69球のうち最多の22球をカットボールが占め、以下ストレート(17球)、スライダー(16球)、カーブ(5球)、ツーシーム(4球)、チェンジアップ(3球)、フォーク(2球)と続いた。カットボールのように曲がりの小さい球は、低めに投げてこそゴロを打たせるのに有効で、高めに浮けば捉えられやすい危険なボールになる。初回は狙い通り内野ゴロ3つに仕留めたが、2回には鈴木誠也に甘いカットを左翼席へ運ばれ、新外国人ピレラには二塁打、會澤に適時打を許した。3回にも2死満塁のピンチを背負った。
次回登板は、チームのオープン戦最終戦の、15日ヤクルト戦(メットライフ)あたりに設定される見通し。西口投手コーチは「高さがよろしくなかったが、修正していけると思う。初回の投球を続けてくれるのが理想。次回は本当の正念場という意味合いが出てくるが、(好投すれば開幕先発ローテ入りが)見えてくると思います。80~100球くらい行ってくれれば」と前向きだ。先発陣が手薄な台所事情もある。
次回、ビシッとした内容で文句なく先発ローテ入りを手にできるか。カットボールを低めに集められるかどうかが、最大のポイントになりそうだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)