ロッテ種市篤暉が語る「海釣り」のロマン 「あのゾクゾク感が好きなんですよ」
種市の釣り哲学「釣れないから楽しくない、じゃなくて、釣れない時間が楽しい」
シーズン中はなかなか釣りに行けない。だが昨シーズン、ロッテは最終戦まで競りながらも、楽天との3位争いに敗れ、クライマックスシリーズ(CS)進出を逃した。少し早く訪れたオフシーズン。悔しい気持ちを抱えていた種市は、その気持ちを振り払うために、すぐさま故郷へ帰り、友達と釣りに向かった。
「最終戦の9月24日に西武に負けて、次の日から10日間オフだったんです。その次の日くらいには地元に帰って、友達と3日連続で釣りを1日中やっていました。餌じゃなくてジグ(ルアーの一種)で釣って、すっごく楽しかったです」
何がそこまで楽しいのか。そう質問すると、少し背筋を伸ばしながら、釣りの楽しさを説いてくれた。
「釣れないから楽しくない、じゃなくて、釣れない時間が楽しいというか。(魚が)来るあのゾクゾク感が好きなんですよ、僕の中で。嫌いな人はそれが嫌いだと思うんですけど。デカイ魚が来た時の、あの振動がすごいんです。あの振動が好きな人が、すごい釣り好きになるんじゃないかと思っています」
バス釣りではなく海釣りが好きなのは「自分で釣って捌くのも楽しいので」。料理人・種市の腕前はというと……。
「料理ががっつりできるわけではないですけど、捌く分にはできます。きれいに捌くとかはできないですけど、三枚下ろしくらいなら。手順を知っていれば。みんなできると思うんですけど(笑)」
これまでの釣果で最も大きかったのは「アイナメっていう魚がいるんですけど、アブラメとも言います。それで50センチオーバーくらい」だという。しかも、初めて船で沖に出た時で「竿が折れるんじゃないかなってくらい曲がって。いや、本当に楽しかったですね」と満面の笑みだ。