偉大なる大先輩・松坂大輔を打てるか? パ球団で待ち受ける横浜高の後輩たち
楽天には涌井、藤平と松坂と投げ合う可能性のある投手が2人
また、野手のみならず投手の中にも横浜高出身の選手は存在している。ともに楽天に在籍する2名の投手も紹介していきたい。
○涌井秀章投手(楽天)
通算成績:417試合 133勝128敗16H37S 2315.2回 1688奪三振 防御率3.51
横浜から西武に入団してエースとして活躍した、という松坂の経歴は、涌井にとってもそのまま当てはまるものだ。涌井は松坂がつけていた西武の背番号「18」を受け継いだ存在でもある。松坂が古巣に復帰したシーズンに、涌井も自身3球団目となる楽天に移籍したのも何かの縁か。高校の先輩・後輩同士の投げ合いが見られる可能性は大いにありそうだ。
○藤平尚真投手(楽天)
通算成績:25試合 7勝12敗 133.1回 118奪三振 防御率4.12
横浜高のエースとして将来を嘱望される藤平は2016年のドラフト1位で楽天に入団。高卒1年目から8試合で3勝4敗、防御率2.28という投球を見せ、豊かな才能の一端を示した。その後の2年間はやや苦しんだが、昨季は2軍で9勝2敗、107奪三振とイースタン・リーグの最高勝率と最多奪三振の2冠を獲得している。松坂が高校4冠を達成した1998年に生まれた若き右腕は今季こそ一軍に定着し、大先輩と同じ試合のマウンドに立てるだろうか。
3月22日に行われた西武と日本ハムの練習試合では、近藤が松坂からライト前に鮮やかな適時打を放つシーンが見られた。松坂が1軍で先発として多くの登板機会を得られれば、近藤との対戦機会は今後も多く生まれてきそう。それに加えて浅間、万波、渡邊佳、増田といった各球団にとってチームの今後を担うことが期待される若手選手たちとの対戦機会も、これから少なからず訪れることだろう。
これらの対決は、ファンにとっては同じ高校の先輩と後輩の対決という点で興味深いものになりうるが、選手たち本人にとっても、様々な意味で大きなモチベーションとなるはず。横浜高出身者にとってはまさに生ける伝説である松坂と、今後の飛躍に期待がかかる逸材たちの対決に2020年はぜひ注目してみてはいかがだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)