無観客開催だと収益9割減… 球団経営にも影響大、売上は選手総年俸にも届かない?
開幕延期により試合が行われず、売上はほぼゼロの状態が続いている
新型コロナウイルス感染症の拡大により開幕が無期限で延期となっているプロ野球。緊急事態宣言が全国的に拡大されており、5月中の開幕は断念されることになった。交流戦の中止も決まり、シーズンの試合数も最大でも125試合に減少。今後の状況次第では、更なる試合数の削減となる可能性もある。
緊急事態宣言が解除され、無事に開幕を迎えたとしても、しばらくは無観客での開催となりそう。無観客での開幕後に観客を入れるようになったとしても、収容人員に対して一定の割合で観客数を抑えることも考えられる。通常通りの開催は困難だと言わざるを得ないだろう。
プロ野球は2月末から無観客での開催を決め、オープン戦はそのほとんどが無人のスタンドの中で行われた。練習試合も中断となり、多くの球団が自主練習期間となっている。この状況では、球団経営にも大きな影響を及ぼすことになる。
新型コロナウイルスによる開幕延期、試合数削減などによる球団経営にはどれほどの影響があるのか? ある球団関係者が、球団経営における現在の影響度について明かしてくれた。その内情は、実はかなり深刻である。
プロ野球球団の売り上げは、球場内の看板などによるスポンサー料収入、そしてチケット料収入、グッズや飲食による物販の収入の3つが柱となる。これらのほとんどは、もちろん試合があってこその売り上げにつながる。現在、各球団はほぼ売り上げゼロの状態になっているという。
各球団の売り上げは球団ごとにまちまちだが、だいたいが100億円から200億円超で、最も額の大きい球団で300億円超となる。その売り上げの大部分が先に記したスポンサー料収入、チケット料収入、物販収入によって稼がれる。それがないだけで、まず大打撃なのだ。