期待の表れ? エースの証? パ・リーグ球団のエースナンバー事情
西武、ロッテと2球団で18を着けた涌井は今季から楽天へ
○楽天:涌井秀章投手(2009~2013年:西武、2019年:ロッテ)
2008年:25試合10勝11敗 173回 122奪三振 防3.90
2009年:27試合16勝6敗 211.2回 199奪三振 防2.30
2018年:22試合7勝9敗 150.2回 99奪三振 防御率3.70
2019年:18試合3勝7敗 104回 87奪三振 防御率4.50
2004年、横浜高からドラフト1位で西武に入団した涌井は、前年まで潮崎哲也投手が背負っていた16番を着けてキャリアをスタートさせた。1年目から13試合に先発すると、2年目には26試合に登板して12勝8敗、防御率3.24と先発陣の一角として活躍する。3年目以降はメジャーに移籍した松坂に変わって投手陣の柱として奮闘した。
2007年は17勝を挙げて最多勝を獲得すると、翌年は北京五輪への出場をはさみながらも2年連続で2桁勝利(10勝)を達成し、チームの日本一に貢献した。そしてこのオフ、前年にも提示があった「18」への変更を受諾、松坂の移籍で空き番号となっていたエースナンバーを継承した。
名実ともに投手陣の中心となって迎えた2009年、開幕前には第2回WBCに出場して世界一を経験すると、開幕戦では2年連続となる大役を務める。6回2失点の好投で勝利を収めると、その後も7月に4勝0敗、防御率1.64と圧巻の成績で月間MVPに輝くなど好調を維持。シーズンを通して16勝、キャリアハイとなる199奪三振を記録し、沢村賞の栄誉に輝いた。
西武でエースナンバーの継承を経験した涌井は、2014年から所属したロッテでも同様の経験をする。入団時は藤岡貴裕投手(現・巨人)が18番を着用していたため、プロ入り時と同じ16番で入団。しかし、藤岡が日本ハムに移籍したことで、昨季は再び「18」に袖を通した。今季は楽天へ。心機一転、自身3回目となる16番を背負ったベテランは、新天地でどのような投球を見せてくれるか。