盗塁阻止率より重要? 盗塁抑止力に優れる甲斐拓也と小林誠司の貢献

2019年シーズン盗塁を抑止した捕手ベスト10【画像:DELTA】
2019年シーズン盗塁を抑止した捕手ベスト10【画像:DELTA】

12球団で抑止力に最も優れていたのはソフトバンクの甲斐だった

 イラストが2019年シーズンで多く盗塁を抑止した捕手ベスト10だ。12球団でトップとなったのは甲斐。走者の能力を加味した場合、平均的な捕手であれば113.7回の盗塁企図が予想されるところを、甲斐は81回に抑えている。平均的な捕手と比較し盗塁企図を32.7回減らしており、各球団の走者が盗塁企図をかなりためらっている様子が分かる。

 盗塁阻止率が12球団でトップだった小林誠司(巨人)は2位に。平均的な捕手に比べると、19.2回走者の盗塁企図を封じていたようだ。昨季は出場機会が減少し、抑止する機会も多くなかったはずだが、その中で非常に多くの盗塁企図を防いでいる。

 會澤翼(広島)や森友哉(西武)はそれぞれ昨季の二塁盗塁阻止率が.314、.276と決して高いわけではない。にもかかわらず、それぞれ10.2、6.3と平均的な捕手に比べ盗塁企図を抑止することに成功している。基本的には二塁盗塁阻止率が高い捕手が抑止力も高いようだが、それがすべてではないようだ。

 また、上位には主力級の捕手が多い。出場機会が多いほどプラスマイナスの数字は大きくなりやすい点に注意が必要だが、抑止力が捕手として出場機会をどれだけ得られるかの目安になっている可能性も考えられる。

抑止力の下位に主力クラスは少なく、抑止力が低い捕手は出場機会を得にくいか

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