盗塁阻止率より重要? 盗塁抑止力に優れる甲斐拓也と小林誠司の貢献

2019年シーズンで抑止力が低かった捕手【画像:DELTA】
2019年シーズンで抑止力が低かった捕手【画像:DELTA】

抑止力の下位に主力クラスは少なく、抑止力が低い捕手は出場機会を得にくいか

 次は平均的な捕手に比べ多く二塁盗塁を企図されていた、つまり抑止力が低かった捕手を見ていきたい。イラストが下位の10人だ。

名前を見ると、さきほどに比べてレギュラークラスの捕手が非常に少なくなっている。この中でチームの確固たるレギュラー捕手だったといえるのは、中村悠平(ヤクルト)くらいか。各捕手の二塁盗塁企図期待値自体がさきほどに比べて低いことからも、出場機会の少なさがわかる。

 そして実際の二塁盗塁企図数と比較すると、その多くない出場機会の中でかなりの頻度で走られていたようだ。併用や投手の専属捕手など、捕手の起用にはさまざまな背景が存在するが、抑止力が低い捕手は概して出場機会を得にくいようだ。

 この中で興味深い傾向を持っているのが太田光(楽天)である。-11.1と抑止面でワースト2位となったが、二塁盗塁阻止率は.405を記録。これは企図30回以上の捕手では、甲斐や小林をも上回るトップの成績である。基本的には阻止率が高い捕手ほど企図が減りやすい傾向があるため、今季以降は太田を相手にしての企図が減少する可能性が高い。

最も盗塁を抑止したバッテリーは広島の床田と會澤の組み合わせ

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