元日ハム・ミラバル氏、現役復帰の思い明かす 新型コロナで「全てがストップ」

2019年に引退した元チームメート田中賢介氏への思い

――引退した田中賢介氏へツイッターでコメントを寄せていた、彼とのエピソードは?

「彼は本当に素晴らしい選手です。チームメートだった時のこともよく覚えていますよ。彼にはしばらく会っていなかったのですが、2019年のイベントで札幌へ行った際、ベンチ付近で彼に会いました。彼も驚いた様子でしたね。ハグを交わし、彼のこれまでの功績やメジャー挑戦などに『おめでとう』と伝えました。この年限りで彼が引退することを知っていたので『おめでとう』そして『おつかれさま』と伝えました。

 彼は選手としても人としても本当に素晴らしいですし、この時はとても感傷的になりました。なにせ彼のプロキャリアの初期から知っていますからね。彼が最後のヒットを打った時に流した涙を見て、本当に感動しました。彼の家族、ファン、ファイターズを取り巻く全ての人々にとって、良いシーンだったと思っています」

――当時のチームメートとは今も連絡を取り合っている?

「何人かの選手とは、Facebookやツイッターなどのソーシャルメディアを通して、今も連絡を取り合っていますよ」

――ファイターズでプレーした最初の3年は東京が本拠地で、残りの2年は北海道が本拠地となりましたが、本拠地移転の際のエピソードは?

「とてもエモーショナルでエキサイティングな経験でした。私は2003年の東京ドーム本拠地最終戦で先発を任されていました。8回まで良いピッチングをしていたのですが、9回に逆転されてしまいました。本拠地としての東京ドームで最後の試合だったので、なんとしても勝ちたかったのですが……。そんなこともあって、とてもエモーショナルだったことを覚えています。

 北海道への移転はとても新鮮な経験でした。当時のヒルマン監督はキャンプで『我々は新しいチームだ』と言っていましたし、北海道の地で我々を受け入れてくれる人々のために、できることはなんでもやろうと話していました。当時の北海道では、まだまだジャイアンツやタイガースのファンが多くいましたが『我々ファイターズは、あなたたちのためのチームです』という想いで、本当にさまざまな活動を行いました」

「2004年の目標はプレーオフ(現CS)に進むことでした。なぜなら、我々を受け入れてくれた北海道の人々に、ファイターズが“真の北海道のチームである”ということを示したかったからです。実際にプレーオフに進出ができて、とても嬉しかったですし、私はシーズン最後のホームゲームでも登板したのですが、北海道の方々が受け入れてくれたんだと、本当に嬉しく感じました。

 昨シーズン、私が北海道に行った時には、いたるところでファイターズを目にしました。北海道に移転した際に、北海道初のプロ野球チームということを記念して、手形とサインのレリーフを作ったのですが、まだ球場の前に飾られていました。本当に特別な経験だったと思います。東京にもファンがいると思いますが、ファイターズはしっかり北海道に根付いていると思います。私たちが目指したものがカタチになっていると感じましたね。

 2023年に新球場がオープンすると思いますが、その際には過去のチームやこれまでの軌跡など、ファイターズが持つ素晴らしい歴史にもスポットライトが当たると良いですね」

教え子たちがNPBで開花する日を待ちわびて

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