申告敬遠導入から2年間で故意四球は約2倍に 投手起用の流れ、ドラマは無くなった?

ホールドの上位でも同様の傾向が見られる
ホールドの上位でも同様の傾向が見られる

2シーズンを経て運用が確立されつつある「申告敬遠」

 ホールドの上位でも同様の傾向が見られる。2017年は上位5投手で故意四球を与えたのがシュリッター投手(元・西武)の1つのみであったなか、2018年は一転して加治屋蓮投手の5個、宮西尚生投手の3個を筆頭に全員が故意四球を記録している。昨季は宮西投手が0個となったものの、西武・平井克典投手が3個を記録するなど、引き続き申告敬遠が多い傾向は変わらなかった。

 2018年の申告敬遠導入によって、故意四球、つまり敬遠の数は大きく増加している。また、試合終盤の勝負どころで用いられるケースが増え、中継ぎ投手に記録されることが多くなってきた。導入1年目の2018年から2019年にかけて数が減少しているのは、各チームがその運用方法を明確にしつつあると考えられそうだ。

 日本球界では過去、「4球のボール球を投げる」というプレーから、敬遠球を捉えてのサヨナラ安打など多くのドラマが生まれてきた。敬遠のルールが大きな転換点を迎えてから2年が経過した今季、「申告敬遠」はどのような傾向となるか注目だ。

(「パ・リーグ インサイト」成田康史)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY