最大のライバルを倒す―報徳学園エース・坂口が切り替えた“無敗”という目標

最大のライバルはドラフト上位候補の中森、来田を擁する明石商

 練習再開後に入ったブルペンでは伸びのある直球は健在。投げ込み不足は否めないがその分、不安のあった右肘は完全に回復した。兵庫県は代替試合を行うことが決定し、昨秋の新チーム結成から県内公式戦9連勝中と無敗の“秋の王者”が見据える先は優勝だ。

「もう一回、熱くなれる場を設けてもらった。兵庫県無敗という目標を達成したい。これまで実戦がないというのを言い訳にはしたくない。他の高校も一緒なので」

 中森だけでなく、ドラフト上位候補の来田涼斗外野手を擁する明石商との再戦を心待ちにしている。坂口自身はすでに大学進学する方針を決めているが、4年後のプロ入りを目指しトレーニングを続ける。背番号「1」のプライドを胸にしながらも、挑戦者の気持ちでぶつかる覚悟だ。

「正直、秋の明石商は全然100(パーセント)の力を出してなかったと思う。そこに勝っても兵庫1位とは言えない。他にも強い高校はありますが、夏は本当の意味で兵庫ナンバーワンになって締めくくりたい」

【動画】美しい投球フォームで多彩な球を操る 中森に勝った男、報徳学園・坂口のブルペン映像

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