先発“定員オーバー”の鷹、古巣命運はルーキー次第? 燕伝説左腕の今季展望

古巣・ヤクルトは投手力に不安が残る一方、期待の黄金ルーキーが起爆剤に?

 一方、セ・リーグに関しては巨人の戦力のバランスが非常にいい。古巣のヤクルトを推したいのはやまやまですが、いかんせん投手力が弱すぎます。

 ただ、ヤクルトには飛躍の要素が秘められてます。ドラフト1位ルーキーの奥川恭伸投手(星稜高)です。まだ19歳で今月12日にプロ入り後初のシート打撃登板を果たしたばかりですが、最速153キロを計測し、浮き上がるような球筋の素晴らしい投手です。無理は禁物ですが、それでも今季中に1軍デビューする可能性は極めて高いと思います。20歳で4番を務めるという村上とともに、ヤクルトの5年ぶりのリーグ優勝への起爆剤となることを祈っています。

◇安田猛(やすだ・たけし)

1947年4月25日、福岡県出身。小倉高3年春に、エースとして選抜大会出場。早大、大昭和製紙を経て、71年ドラフト6位でヤクルト入り。72年に7勝5敗、防御率2.08で新人王と最優秀防御率のタイトルを獲得。翌年も2.02で最優秀防御率に輝いた。現役10年間で通算93勝80敗17セーブ。いしいひさいちの人気漫画「がんばれ!!タブチくん!!」の準主役「ヤスダ」のモデル。引退後はヤクルトで投手コーチ、スカウト、編成部長を歴任。2016年までJR東日本の外部コーチを務めていた。左投左打。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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