【教えて!古島先生】子どもの肩肘の故障を早期発見できる方法はある?

親が子供の異変に気付くには「コミュニケーションを取ること」

「子どもたちが言い出せない状況を作り出している。だから、自由にできていないし、おそらくその状況では楽しんで野球をやっていないでしょう。辛いとか頑張るとか……。頑張るのは悪いことではないですが、辛いけど頑張るといったマイナス的な頑張るという状況の中でやっているのかな、と」

 子どもたちに前向きな頑張りではなく、悲壮感溢れる頑張りをさせてしまっている指導者には「ついていく必要はないのかなとも思います」と続ける。

「僕が指導者講習で言うことは、そういう考えの指導者の下では子どもは上手くなりません。好きで練習をしたいとか、もっとこうやったら上手くなるのに、ということができていないので、ちょっとかわいそうな状況。監督や指導者が上から目線で、ああだこうだ言っているような時代ではなくなると思っています」

 そして、親が子どもの異変に気付くには、まず「コミュニケーションを取ること」だと話す。

「痛いか、疲れていないか聞くことです。コミュニケーションを取ることで十分、早期発見できると思います。痛みが出てくる子どもは、その前に疲れています。練習量が多く、疲れて、食事をしてすぐ寝てしまう。朝もなかなか起きられない。そういう状況が続いていると、痛くなる可能性は高くなるので、疲れていないか、痛くないか聞いてあげることが1つです」

 また、特に肘の痛みを早期発見するには、可動域のチェックをするといいようだ。

「肘の可動域を左右で比べてあげるといい。痛くなくて伸びが良くない、曲がりが悪いという場合は、何かあることが多い。そういう状況では、メディカルチェックをしてもらうとか、野球専門のドクターに相談してみるといいでしょう」

 子どもたちの故障を早期発見するポイントは、親、指導者ら大人たちとのコミュニケーションの深さにあるようだ。

【動画】トミー・ジョン手術を約700件も担当した日本屈指の執刀医・古島先生が解説 故障を早期発見するには?

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